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①実務者研修とは

1⃣実務者研修とは


『実務者研修』は、かつて実施されていた介護職員基礎研修や訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修1~3級を一本化し、幅広い利用者に対する基本的な介護提供能力の習得を目線としている研修です。

研修では介護職員初任者研修と共通する内容のほか、痰(たん)の吸引や経管栄養といった医療的ケアについても学び、一定の条件のもとで医療的ケアの実施が可能となります。また、実務者研修を修了することで、訪問介護事業所で『サービス提供責任者』として働くことが出来ます。


2⃣実務者研修の概要


2⃣-1:受講要件
初任者研修と同じく、受講するための要件はとくになく、誰でも受講することが可能です。
しかし、介護における基本的な知識やスキルが身についている事を前提としたカリキュラムなので、無資格・未経験の方は、まず初任者研修から受講することをオススメします。


2⃣-2:費用
実務者研修の受講費用は、受講するスクールやお持ちの介護系資格によっても左右されます。
保有資格による、おおよその受講費用の目安は下記の様になります。

資格

2⃣-3:カリキュラムの内容
実務者研修のカリキュラムは、通常20科目あり、受講時間に換算すると450時間にも及びます。
カリキュラムの内容は大きく分けて4つがあり『人間と社会』、『介護』、『こころとからだのしくみ』、『医療的ケア』となります。『医療的ケア』は喀痰吸引や経管栄養などについて実技を通して学んでいきます。
それぞれの受講時間については下記表の通りとなります。

時間数

2⃣-4:保有資格による受講科目の免除
前述した通り、実務者研修の必要受講時間は合計450時間あります。
しかし、介護職員初任者研修などの保有している資格によっては免除されるカリキュラムもあるので、受講前にしっかりと確認しておきましょう。下記表の〇がついているものが免除対象となります。

表

2⃣-5:働きながらでも受講できる??
結論からお話しすると、働きながら実務者研修を受講する事は可能です。しかし、実務者研修のカリキュラムは基本的に450時間と定められているため、自分の休日や仕事が終わってからの時間を有効活用する必要があります。

3⃣介護職員初任者研修と実務者研修の違い


3⃣-1:実務者研修は介護福祉士の受験要件
国家資格である「介護福祉士」の受験要件には、実務者研修の修了が含まれています。
無題
福祉系の高等学校の卒業実績がない状態で介護福祉士を目指す場合は、実務者研修を修了する必要があります

ルート図

3⃣-2:受講期間が大きく異なる
介護職員初任者研修は合計130時間の課程があります。基礎内容は通信(自宅学習)で進め、通学(スクーリング)で実技を行います。通学はおよそ15日間で週末のみのコースや平日の日中コース等があり、早ければ約1ヶ月で修了することが可能です。
実務者研修は、全くの未経験から受講する場合は合計450時間の課程があり、修了までに約6ヶ月かかります。ただし、介護職員初任者研修や過去に実施されていた訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)1~3級、介護職員基礎研修を修了していると、課題やスクーリングが一部免除になり費用も割引になります。


3⃣-3:初任者研修修了済の場合、実務者研修の費用が安くなる
介護職員初任者研修も実務者研修も、研修機関によって異なります。
実務者研修を全くの未経験から受講する場合高額になります。しかし、介護職員初任者研修のほか、その他の研修を修了していると数千円~数万円安くなります。
また、会社員や派遣社員、パートなどで雇用保険の加入期間がある人は、教育訓練給付制度の対象となる可能性があります。教育給付訓練給付金は国が実施する制度で、一定の条件を満たした人が厚生労働大臣の指定を受けている教育機関で教育を受けたときに、その費用の一部が給付される制度です。
雇用保険に加入していた期間や、いつ加入していたかなど、いくつかの条件があるため最寄りのハローワークに相談してみましょう。


4⃣介護職員初任者研修と実務者研修のどちらを受けるべき?


4⃣-1:まずは介護職員初任者研修で基礎を学ぼう
介護職は医療機関や高齢者入所施設など、さまざまな場所で必要とされています。
無資格でも活躍することは可能ですが、その場合は業務内容が限られてしまったり、給料が低めに設定されていたりすることもあります。そのため、初任者研修や実務者研修などの資格を保有していた方が仕事選びの幅が広がると言えます。


4⃣-2:実務者研修は次につながる研修
実務者研修は、介護福祉士の受験要件の1つです。介護福祉士を取得することで就職先からの信頼度は高くなり、経験を積めば利用者のケアプランを作成するケアマネジャー(介護支援専門員)資格を受験することも可能となります。
介護職員初任者研修を修了すれば、介護の基本的なことは学べるため、仕事をする上では問題がないと考える人もいるかもしれません。しかし、さらに専門性を高めることで、『介護福祉』をはじめとした将来の仕事の可能性が広がっていきます。ぜひ、実務者研修の受講も検討してみましょう。


無題